マウンテンバイクの世界を描いた小説、
「輪子 マウンテンバイク物語」
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輪子RINKO
―マウンテンバイク物語―

= 登場人物紹介 =
 

穂村 輪子(ほむら りんこ)

 主人公。大阪本町にある商事会社に勤める22才のOL。その名前は、人との輪を大事にするようにとつけられた。3つ年上の姉と母の3人で暮している。
 短大を卒業し就職したころからマウンテンバイクに乗り始める。もとはおとなしい女の子であったが、今では男性顔負けの脚力と元気さを持つ。短大2年の時に病気で他界した父の影響で、山やキャンプが大好き。しかし、彼女の自転車ライフは山にかぎらず、オンロード、街乗り、ロングツーリングと、そのフィールドにはこだわりがない。輪行も彼女はお気に入りである。ただ、バイク仲間には恵まれず、ソロツーリングがほとんどである。
 彼女の自転車メンテの技術は、行きつけのプロショップのおやじさんゆずり。彼女のバイクはフレームとホイール以外、ほとんどの部品が交換されている。そのため彼女はフレームには特別の思い入れがある。

中山 行介(なかやま こうすけ)

 マウンテンバイクレーシングチーム「フィールドラッツ」のリーダー。教育大学の教育学部を卒業後、先輩マウンテンバイクレーサー御原の紹介で、野外活動センターに指導員として勤める。25才。
 大学のときに御原の影響でマウンテンバイクレースの世界にのめり込む。当時学生ロードマンとして活躍しつつあった吉野とチームを組み「フィールドラッツ」を結成。高校時代はけっして活発な少年ではなかったが、マウンテンバイクを乗り込むにつれて、積極的で活動的な青年へと変わっていった。
 ライダーとしては、脚力、テクニックともにバランスのとれた選手であり、クロスカントリーにもっとも実力を発揮する。全日本選手権クロスカントリーエリートクラスを走る実力を持つ。
 男らしく力強いライディングは魅力的であるが、女の子に対してはっきりとした態度をとるのが苦手である。

相森 美紀(あいもり みき)

 「フィールドラッツ」の紅一点の女性ライダー。行介とは高校のクラスメートで、同じく25才。
 美術大学へ進学したが、アルペンスキーの選手としても活躍した。やがてスキーウェアに興味を持ち、デザイナー志望に転向、スポーツウェア製造会社に就職する。しかし、企画の仕事に配属され、主にスキーウェアの企画を担当する。会社がサイクルウェアに進出することになり、担当に任じられて市場調査で販売店をまわっていた時、行介と再会した。行介の情熱にひかれ、「フィールドラッツ」に入る。
 スキーで養われた運動神経と行介への想いからくる熱心な練習により、短期間で腕をあげ、テクニックは行介、靖志についで優秀。しかし、脚力不足からクロスカントリーでは伸び悩みが見られる。
 「フィールドラッツ」の年下のメンバーにとっては、美しくも恐ろしいお姉さんである。

吉野 正和(よしの まさかず)

 「フィールドラッツ」の創設者の一人。行介と高校、大学が同期で、小学校のよき先生の25才。
 大学時代はロードレースで走っていた。頭角を現しかけたころ、たまたま立ち寄ったマウンテンバイクレースで、ガタガタになったホイールでなおも走る行介の情熱的な姿に惹かれ、マウンテンバイクレースにも興味を持ち始める。
 体力、脚力勝負のレースに力を発揮し、テクニカルなコースは苦手。アップヒルレースをもっとも得意とするが、日本ではあまり開催されないため、もっぱらクロスカントリーとエンデューロを走る。
 「フィールドラッツ」でも先生的でお父さんのような立場である。はっきりとした態度と言葉は、行介がもっとも信頼するものでもある。一番年下の五郎には兄のように慕われている。

小川 靖志(おがわ やすし)

 「フィールドラッツ」でただ一人のダウンヒラー。区役所勤務の24才。
 高校時代はそれなりにワルだったが、マウンテンバイクを始め、行介たちに出会ってからは、すっかり真面目な社会人になった。ここ一番の勇気はあるのだが、スピードが大好きで無茶をしすぎる。毎年、バイクを壊し、買い換えるはめになる。みんなには「ヤス」と呼ばれている。

荒峰 真二(あらみね しんじ)

 「フィールドラッツ」の自称メカニック担当。工学部機械科の大学4年。23才。
 メカ好きで、バイクオタクと呼ばれている。部品代を稼ぐためにバイトに明け暮れ、大学を1年留年した。彼のバイクのフレームは、先生の眼を盗んで大学の実習工場で自分で溶接したものである。オタクと言われているが、高級パーツや軽量パーツよりも機能や耐久性に執着するのは、工学部学生の悲しいサガか。パーツメーカー就職希望である。みんなには「アラジ」と呼ばれる。

河本 五郎(こうもと ごろう)

 「フィールドラッツ」の一番年下のライダー。文学部国文学科3年の21才。
 行介や吉野にあこがれ、特に吉野を兄のように慕っている。美紀も姉のように慕っている反面、恐れている。おとなしい性格のため、スタートダッシュや他の選手とのかけひきが苦手だが、早く吉野や行介と一緒に走りたいとトレーニングを続けている。そのおとなしい性格と年齢から「ゴロちゃん」と呼ばれる。

御原 良平(おんばら りょうへい)

 もとマウンテンバイクのレーサー。32才。
 現在はレースのプロデュースやコースデザインをやっている。日本の地形をいかしたマウンテンバイクレース作りに情熱を燃やしている。行介に多大なる影響を与えた。

大崎 三津子(おおさき みつこ)

 輪子の高校の同級生。関東の電気機器メーカーに勤める女性技術者。
 消極的でおとなしい性格の女の子。輪子は「ミッコ」と呼ぶ。

浪本 信夫(なみもと のぶお)

 輪子の会社の人事課に勤める。輪子に好意をよせる。

浜坂 京子(はまさか きょうこ)

 輪子の会社の1年先輩のOL。

岸田 恵美(きしだ えみ)

 輪子の同僚のOL。

穂村 和子(ほむら かずこ)

 輪子の姉。25才。


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